こんなはずじゃあなかった

 オレは信じていた。

 真っすぐすぎるほど、信じていた。

 このセカイの在り方ってやつを。

 

 疑わずに勉強してきたし、疑わずにアカデミックしてきたし、疑わずに仕事してきたし、疑わずに…

 本当にただオレは有名にもならず普通に暮らしていくつもりだった。

 なぜなら、神奈川の地方の小さな進学校の中でも落ちこぼれ中の落ちこぼれで、IQだけで超近い中高一貫を受けただけだからだ。

 現役のときは早慶商学部を受けた。

 理由?

 東京大学よりバカが行く大学なら、オレでも入れると思ったからだ。

 ベツに早慶商学部に落ちたことをマジで憎んでいない。

 なぜなら、大学なんか高学歴になれるならどこでもよかったから。

 競争は嫌いだ。

 なぜって、虐めをしたくなくてもしてしまうから。

 漫画やアニメ、ドラマは大好きだ。

 なぜなら美しいセカイがそこに描かれているからだ。

 

 オレは普通の人間として真っ当しようと頑張ってきた。

 それなのに、ある時覗いてしまった。

 医学部政治。

 文系の東京大学をいまだに信じる権威者の教師どもを倒すためにオレの世代たち全員が始めたボイコット。

 なぜ医学部ツイッタラーが流行ったかは火を見るより明らか。

 オレたち世代の生きざまだったんだ。

 ロックだったんだ。

 だから、オレはズルいなりに、協力はしたし、参加はした。

 だからこそ、オレはカレらに嫉妬もルサンチマンもない。

 だって、雲の上にいちいち怒らないでしょ?

 そういう話で、もうこの嘆きの医学部政治騒ぎは終わったんだとオレは思ったんだ。

 

 その後に、コロナ・ウイルスが起きた。

 は?

 オレのまわりの友人たちがみんなメンヘラになった。

 どうして?

 普通の人々だったのに。

 あるいは、上へ上がることを恐れてくだらない日常の中でルサンチマンを抱える元旧友たち。

 美大に入ったオレはカレらに嫉妬された。

 逆に攻撃された。

 オレはカレらカノジョたちIQの低いみんなを助けてあげたかった。

 だって、努力したのに、なんだよ…これって。

 

 で、コロナ・ウイルスで更に仲間は減った。

 大学院や大企業に縛られて、おかしくなるヤツラ。

 

 オレは気づいたら、YouTubeをやって、落合陽一を読んでいた。

 この時にオレは後戻りができないところまで、自分が天才である事実が怖くて逃げていた。

 天才的な医学部YouTuberに会った。

 森村の政治犯の悪友たちが浪人して陰キャになってまで入った東京医科歯科大学医学部を現役で合格し、そして、なにより落合陽一をオレより先に完璧に熟知していた。

 オレは彼を宣伝した。

 彼はオレに宣伝された。

 

 だけど、現実は厳しかった。

 

 有名になりたくないオレがめっちゃ悪い意味で有名になって、有名であるべきはずの本当の天才が全然有名にならず匿名の高学歴YouTuberとして収まっている。

 

 メンヘラたち宮台真司信者たちを助けたくなくても助けさせられて、殴られる。

 株式会社DeNAまでインターンをしても、両親から世間からイジラレる。

 シンガポールで働いても、級友たちから無視され続ける。

 

 オレは全てを失ってまでここまできて、どんどんと疲弊していく毎日だ。

 

 ここでとある疑念が抱く。

 

 本当にこんな大衆(クズども)は助けるべきなんだろうか?

 

 大衆なんかやっぱりいらない方がいいんじゃあないか。

 社会は存在しないんじゃあないか。

 ほとんどの人間は僕や彼と違って、次の時代を生きる権利をもらっていない。

 AIに淘汰されて、ほとんどの人間たちはその世界のなかでだらだらと生きるか、その中の弱者たちはどんどんと拡散しいつ爆発するか分からない状況まで拡大している。

 オレは困っている。

 どうして普通のオレにこんな世界の重要な権利を神様は与えちまったのか?

 オレは天才だ。

 分かる。全てが分かる。

 妄想ではない。

 本当に見えるんだ。

 なぜって、これまでの大学選びも就活もYouTubeも読書もほとんどセンスだけでなんとかなったからだ。

 がゆえに、理不尽に思う。

 競争が嫌いなこの本性にはこの理不尽ばかりで偽物が跋扈するくだらない世の中が許せない。

 神奈川の旧友たちを騙してきた東京の連中たちのことが本当に許せなくってきている。

 そして、助けたところで、逆ギレする猿どもにも怒りを隠せなくなってきている。

 この天才でも解けない理不尽すぎる社会をIQだけではもう無理。

 オレには答えが出せない。

 このセカイは残酷で素晴らしくない。

 間違えた人間たちが公平に裁かれて、公平に生きる世界が頼むからあってほしい。

 オレは本当に超エリートだ。

 一番とは言わないが、頭脳指数も10本指に入る。日本なら。

 しかし、オレには決定的な戦う人間としての矜持に欠けている。

 そして、その矜持を超える本当の運動性が欠けている。

 

 オレはやっぱり単なる秀才なんだ。

 秀才の中でただ天才だっただけなんだ。

 だからこそ、このセカイを歯がゆく思う。

 なあ、初田…、オレっていうか周りを含めて日本人ってすでに死んでいるのかな?

 オレは自分の中高一貫校の選び方を多分間違えていたんだと思う。

 後悔しないためにも、共学なんか選ばらないほうがいい。

 

 オレは強いだけで、頭そのものは良くないのだから。

 

 

 

 

コメントを残す

WordPress.com で次のようなサイトをデザイン
始めてみよう